メキシコを代表するグループのひとつ トリオ・デルフィネスのリーダーとして
世界を舞台に活躍していました。
又、日本に長く在住していたことから、
40年以上にわたる日本でのラテンアメリカ音楽と文化の普及に貢献したことで、
メキシコ大使館で表彰を受け、それは立派なパーティーを大使公邸で開いていただいたほどの人です。
1960年代に日本に「アルパ」というラテンアメリカの民族楽器のハープを楽器を紹介し、
その普及に努めました。
巣立った生徒も数多く、日本でアルパを弾く人のほとんどは、何らかの形で彼の影響を受けています。
しかし、寄る年波・・・・・
もう音楽活動は止め、今は故国メキシコで静かに余生を過ごしています。
その彼の、最後の生徒が、昨日私の店で演奏をしました。
その子の名前は 小野華那子
10歳の時から、遠く青森の弘前から、母親に連れられて上京し、アルパのレッスン受けていた子です。
夫チューチョが教えることをやめたあとは、友人のアルパ奏者に彼女を託していましたが、
その小さかった女の子が、立派に美しく成人し、演奏活動を始めるようになりました。
彼女がメキシコ民謡の「シエリトリンド」を弾き始めましたら、
私はあふれる涙でくしゃくしゃに・・・・・
私は、もう、彼の事は、受け入れて、諦めて、
切り替えて、新しい気持ちで生きて行こう、と、決心しているのですが、
でも、だめです
こういう事があると、もう、涙腺が止まりません。
彼が最後まで教えていた子が、こうしておおきくなって、
先生を忘れないでいてくれて、
立派にソロ活動をするようになった姿を見ると、感無量で、
人目もはばからず涙を流してしまいました。
彼女の成長が楽しみでなりません
彼女には、彼の遺品のアルパ(ラテンハープ)を、全部あげることにしました。
将来教えるようになった時の為にも、いくつ楽器があってもいいでしょうから、
うちにある5~6台のハープを全部あげます。
気前良い私ですが、楽器も喜ぶでしょう。